問1

cos x + √34x2 の最大値の問題。

計算の方向性を定め、途中のミスを防ぐためにグラフの概略図を 描いておくことは大切である。図を見ると、どこに最大値があるかは微妙そうな問題である。この問題は、2回微分しないと状況が明らかにならない。

増減を調べるために微分して見るが、f'(x) も微妙な式である(f'(x) = 0 が具体的に解けない)。概略図を描くと f'(x) = 0 の解が1個で、その前後で符号が変わりそうである。それを示すためにもう一度微分して f'(x) の状況を調べる。そうすると f''(x) = 0 が解けて状況が確定する。 あとは増減表をしっかり記述するだけである。


問2

cos x の x = t での接線と、 x、y軸で囲まれた部分の面積S(t)の問題。

(1) の S(t) は、接線の方程式を導いてすぐに求まる。

(2) の S(t) の最小値は、 微分を正確に行えばよい。ただし S'(t) = 0 は具体的に解けないので、 問1と同様、S'(t) の増減とS'(t)の符号を吟味する必要がある。

(3) の S(t0) の値はすぐに求まる。 S(t0) の不等式を導くロジックが少し複雑で難しい。 解法で示されている乗り換えのロジックを確認してほしい。


問3

放物線上の動点Pと2定点A、Bが作る三角形で、∠Pの二等分線と ABの交点Qについて、内分比 QBAQ の最大・最小の問題。

QBAQ は、 初等幾何 (相似)を使って効率よく求めるとよい。「初等幾何が使えるところは 使う」ことが計算を簡単にする鉄則である。それが求まれば、あとは微分するだけである。


問4

y軸上の動点Pと、Pから双曲線 x2 – y2 = 1 に 引いた接線の接点が作る三角形の面積の問題。

重解条件から接点を求め、そこから面積Sが求まる。 Sには√が含まれ、Sの微分は少し面倒である。 Sの最小値が問題で S ≧ 0 なので、S2 の最小値を考えてもよい。 そうすると微分の計算が簡単になる。


問5

放物線の回転面に、対称な位置で接する4平面とxy平面が囲む立体の体積の問題。

立体を正確に把握するには断面図が欠かせない。この問題でも、xz平面の断面図を 考えれば、体積 V(t) の計算に必要な各辺の長さはすぐに求まる。また、最小値を求めるための V(t)の微分は、効率よくやれば簡単である。