問1

(1+cosθ)sinn-1θ の最大値 Mn と (Mn)n の極限の問題。

Mn は与式を単純に微分するだけで求まる。 (Mn)n の極限は、「e の極限による定義式」をうまく使わないといけない。そのために、その極限の変形方法を学ぶ。


問2

(1 + an)1n の極限の問題。

a > 1 のときが問題である。解法に示した不等式の利用を思いつかないと 解決は難しい。


問3

微分可能、f(0)=0, f'(0)=1, 1+f(a)f(b)≠0, f(a+b) = f(a)+f(b)1+f(a)f(b) を満たすグラフの凸性の問題。

条件がたくさんあって、これをフル活用しないと結果が出てこないはず。 ②の式を見ていると、たぶん微分の極限による定義を利用するのだろうと 想像される。①は、②の分母に現れるので"分子が 0" でなければ要請される 条件である。この条件は一見、付属の条件のように思われる。 しかし、"∀a, b" とあるところが強力で、もう一つ地味な条件である 微分可能から導かれる連続性とあいまって、この問題を解く鍵になる。 ①と連続性が強力な条件であることを この問題の解法から学んでほしい。

(1) は、f(x – x) を②に使って、f(−x) = –f(x) が導ける。これと①により f(x)≠±1がいえる。 そして f(0)=0 と連続性より -1 < f(a) < 1 が言える。この連続性を利用するところがポイントであり、気づきにくいので注意する。

(2) は、f'(x) の極限による定義式に②を適用すると f'(x) = 1–f(x)2 が導かれる。よって f'(x) > 0。それに f(0)=0 も考慮して x > 0 で f(x) > 0。 さらに f'(x) を微分して、 f''(x) = –2f(x)f'(x) < 0。


問4

x2n ÷ x2 – x + n–1n2 ... anx+bn のとき an、bn の極限の問題。

x2 – x + n–1n2 が因数分解できることに注意する(1nn–1n )。 これで an、bn が計算できる。極限では、「e の極限による定義式」をうまく使わないといけない。その極限の、応用のための変形方法を学んでほしい。