(1) 三角関数の公式
cos 4θと sin2θで表された関数の最大値・最小値の問題。
cos 4θ、 sin2θ を各々 cos 2θで表し、cos 2θ の方程式として解く。
cos 2θ の動く範囲に注意する。非常に簡単な問題である。
円上の点から円に内接する二つの円に下ろした接線に関する問題
まずはきちんと図を描く。(1) は、接線が作る直角三角形に注意し、それに加えて
隣接する三角形に余弦定理を用いれば簡単に解ける。
(2) は計算の問題である。√(1−cosθ) をsin θ2 、√(1+cosθ) をcos θ2
で表して √ をとる式変形を行い、さらにsin と cos の合成の式を利用すれば解ける。
すなわちこれは、三角関数の等式を活用する問題である。
sin 3θ、sin 2θ、sin θを係数とする整数変数m、nの一次方程式を解く問題。
(1) に関して、3倍角、2倍角の公式を使って sin θ、cos θの方程式に変換することを考える。そうすると cos θの2次方程式になり、cos θの値が求まるが、そこからθの
値がわからない(実は、ここで得られた cos の値は正五角形が関係している)。
それで、与式をもう一度よくみると sin A = sin B という単純な形であったことに
気づく。θの条件から導かれる 0 < A < π、A < B < 2π のとき、この等式が成り立つのは A、Bが π2 をはさんで対称な位置にあるときである。これで問題が解ける。
(2) では、(1) で得た2次方程式を使う。その方程式が解を持つ条件から
m、n の範囲が絞られ、m、nの少数の候補が得られる (整数問題の基本アプローチ3)。あとはその各々について方程式を解き、θを求めるだけである。
cos 2θ、cos θを係数とする実数変数a、bの1次不等式を解く問題。
2倍角の公式を使い、cos θの2次不等式に変換する。
あとは −1≦ cos θ ≦ 1 の範囲で、つねにその不等式が成り立つための
a、b の条件を求めるだけである。