問1

球面と平面の共有点での xyz の範囲を求める問題。

与えられた円と平面を座標の方程式で表してみると、対称式が現れる。 xyzも (基本) 対称式なので、基本対称式 x + y + z、xy + yz + zx の値を 方程式から求める。そうすると (t - x)(t - y)(t - z) = 0 という方程式を 展開して、具体的な t の方程式 f(t) = xyz の関係が導かれる。したがって f(t) の増減表を作ればよい。

京大は対称式を扱う問題がよく出てくる。 方程式との関係をしっかり押さえておくこと。


問2

4面体の全頂点をとおる球面の存在を証明する問題。

4頂点から同じ距離にある点が作図できればよい。

まずは、3頂点から同じ距離にある点の集合として、 3頂点の三角形BCDの外心からその面に垂線Lをたてる。 つぎに、のこりの頂点Aと三角形の頂点の距離が 同じになる点がその垂線上にあることを方程式を 使って示す。Aから垂線Lに垂線の足を下せば 議論しやすい。

まずは3頂点で条件を満たす点の集合を求めることが ポイントである。このような考え方が役立つ問題は多い。


問3

小円の円弧の長さ > 大円の円弧の長さを示す問題。

各々の円の半径の長さを考えれば、直観的にあきらかである。 念のため解法で、厳密な証明も与えた。


問4

大円の円弧の長さが小円の円弧の長さより、3%以上短いことを示す問題。

各々円弧の長さを計算する。小円では、円弧に対する中心角 (経度差) がわかり、 中心角×半径で円弧の長さがわかる。 大円では中心角の sin しかわからないので、三角関数表をみて 中心角の範囲を求める。この範囲から円弧の長さの範囲がわかり、問題に答えられる。