問1

2の3乗根とそれを解とする多項式の問題。

(1)に関して、根号 (ルート)と同様、n乗根が一般に無理数 (n乗根をとる数がn乗の数でなければ) であることは、解法にあるように有理数 a/b (a, bは互いに素な自然数)とおいて、 a, b の素因子に関して、矛盾があることを導いて示す(背理法)。 この解法の流れを覚えておくこと。

(2)に関して、③の両辺に2の3乗根を掛けているところがポイント。 「2の3乗根」の3乗は自然数の2である。この3乗根の定義を 有効に利用している。

○練習問題:7の4乗根が無理数であること示せ?
○練習問題:23の4乗根が無理数であること示せ?



問2

(a+b√2)のn乗の係数をみる問題。

(1)は比較的やさしいが、(2)は少し難しい。 複数の解法を示したが、どれも思いつきにくい 発想で問題を解決している。しいていえば、 別解法2が一番自然かもしれない。 これらの解法各々の「思いつきにくい発想」を、この問題を 通して身につけるのがよい。



問3

(a+bi)の素数p乗が実数でないことを示す問題。

二項展開、pが素数のときpCrはpで割り切れる というよく出るテクニックを使うが、それだけではこの問題は解けない。 まず簡単な例で状況を調べて、解決のヒントを得るっことが必要である (「展開した後のiの係数d=0 ならば a=1」を示す方針)。 また、pのベキ数に関する緻密な考察も必要になる (e+1 < 3e)。



問4

√2、√3の有理数係数1次式の問題 (線型独立)。

「p、q、rが有理数で p+q√2+r√3=0のとき、p = q = r = 0」という 命題は、それ自身非常に基本的な事実なので、解法のテクニックは そのまま覚えてしまおう。

○練習問題:p、q、r、sが有理数で p+q√2+r√3+s√5=0のとき、p = q = r = s = 0?